6月18日、友人を殺害したとして殺人罪に問われていた男に、仮釈放なしの終身刑という判決が下った。男は、殺害の動機について「ビッグフットの生贄にされそうだったから」などと主張していたという。
米国・オクラホマ州捜査局によると、事件が起こったのは2022年6月9日。同州出身のラリー・D・サンダース(55)は、友人のジミー・ナイテンさんとカナダ南部の川へヌードリング(ナマズの手づかみ漁)に訪れていたが、サンダースが突如としてナイテンさんに襲いかかり、繰り返し殴打して死に至らしめた、とのことである。
サンダースは翌日に別件で逮捕されたが、同日中にナイテンさんの遺体も発見され、事件が発覚した。そして、冒頭で述べた主張へと繋がる。
サンダースによると、その日、川の下流で身長約3〜4mのビッグフットを目撃していたという。ビッグフットといえば、UMA(未確認生物)の代名詞ともいえる存在だが、実際に彼らが訪れた地にも、ビッグフット伝説が存在したらしい。
さらに、サンダースはその後、ナイテンさんが排水管に向かって“吠えている”のを見たといい、考えた末に「自分をビッグフットの餌にするつもりだ」と確信。やられる前にやった…とのことである。やはりというべきか、サンダースを逮捕した警察官によると、「明らかに薬をキメている」様子だったという。
公判では当然「そんなこと言うからにはテメー、ちゃんと証明できるんだろうな?」となるわけだが、証言台に立ってくれるビッグフットなどいるはずもなく、そのまま結審。裁判長は、サンダースの主張について「遺族を愚弄している」と一蹴。仮釈放なしの終身刑を淡々と告げた。
一生を刑務所で過ごすことになったサンダース。ひとまずビッグフットに食われる心配はなさそうである…。